サラーム
アラビアニスタのライラです。
マルチリンガルというのは聞くとなんだかわくわくします。
マルチというぐらいですので、いくつもの言語を使いこなす人なのだというのは想像できます。
でも、実際にマルチリンガルになろうと思ったらいったいどうやってなるのでしょうか?
実際に知り合いのお子さんがマルチリンガルだったので少しだけイメージはあるのですが、どちかというと環境がマルチリンガルだったので、自然とそうなったという感じが強くあります。
環境がマルチリンガルなので、その言語を学ぶためのシステムが毎日の生活の中にどーんとあるわけです。その中で、授業があったり、試験があったりとそこでしっかりと努力をされてきたのだということが想像できます。
そのお子さんはモロッコの方だったのですが、4か国語のマルチリンガルでした。地球上のどこにいってもコミュニケーションに困らなさそうと思いました、実際に海外旅行でこまったことはないそうです。
マルチリンガルの学習と興味の幅が広がること
最近はインドネシアのほうなどで大きな自然災害がありました。
末っ子君のかつての同級生がインドネシアへ帰国したので、「大丈夫かな、どこでニュースみればいいかな」というのでYOUTUBEの英語のニュースで流れているのを見るともっと状況がわかるかもしれないと言ってみていました。
日本のテレビではなかなか取り上げられないことの多い海外事情も、海外のメディアのほうが速報的に状況が流れてくることがあります。
☆彡実際に映像は使いまわされるので、その後ろにちょろっと原語が聞こえていて、公式翻訳の英語テロップが
あ、、それは違うんじゃないかという言葉でいわれてしまっていることも度々ある
実際に日本に入るころにはすでに半日以上はたってしまっていることありますから
現地のニュース→英語のメディア→日本のメディア こういう順番です。
でも日本は、まだまだ日本語だけでも困らない環境ではないでしょうか、唯一学校で学ぶ外国語は英語です。
英語も学校で学ばなくなれば、特に使う環境に身を置かない限りだんだんと脳みその奥底にしまい込まれていきます。
学ぶ語学は好きなのを選ぶことができて、外国語学習法というのを取得して各自が学習するというのができたらもっと興味の幅が広がるのになと高校生のときのことを振り返ると思います。
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マルチリンガルの方に聞いてみよう
そういうことで、語学学習法についての本を一冊参考にしてマルチリンガルってどうやってなるのだろうというのをみてみたいと思います。
マルチリンガルの方というのは普通に生活している日本人からみるとなんでこんなにもたくさんの言語を!というぐらい沢山の言語がわかる方が多いので体験談を読むだけでも、ドラマを見たときのような楽しさがあります。
外国語学習の方法についても参考にしたいところが沢山あります。それでは本を見てみましょう。
マルチリンガルの外国語学習法~ある翻訳家の『語学』心覚え~
著者:石井啓一郎
出版社:扶桑社新書
Amazonへのリンクです。Kindleunlimitedで0円で読めます。
マルチリンガルの外国語の学習法とは!
著者の方の語学遍歴をみてみましょう、スペイン カスティーリャ語、ポルトガル語、カタルーニャ語、フランス語、イタリア語、ラテン語、ルーマニア語、ペルシア語、トルコ語、正則アラビア語、聖書ヘブライ語、ドイツ語、アゼルバイジャン語、パシュトー語、ウルドゥー語 ヒンディー語 ウイグル語 ウズベク語 ロシア語 英語
一体どうやってこんなにたくさんもの言語を理解することができるようになるのでしょうか、、ヨーロッパ言語からだんだんと、ロシア周辺、モンゴル、インドのほうへとまるで言語の旅をしているよう。
はじめにのところにはこのようにあります、
私は「言語学者」ではない。イランやトルコ文学の翻訳・研究者としての活動もしているが、語学に関しては研究者というより
プレーヤーとしての立場でこの本を書いている
現在なにがしかの言語学習をされていて、レベルアップをしていきたいなという方はどこか参考になるポイントが見つかるはずです。
アラビア語の学習をされている方の中にも、翻訳者のレベルまでを目指している方がいましたので、きっとこの翻訳・研究者の書かれた本は特に参考にできる点をみつけて活用していただきたいです。(Aさんへ ( *´艸`))
(アゼルバイジャンの風景~~~~✨unsplash)
目次からみてみましょう
はじめに~つねに未熟な外国語
序章 私の「多言語」武者修行
第一章 日本人は「文法」からにげてはいけない 私の外国語習得論Ⅰ
第二章 言語習得における「読書」の重要性 私の外国語習得論Ⅱ
第三章 日本人が苦手とする「発音」私の外国語習得論Ⅲ
第四章 「易しい言語」と「難しい言語」はあるのか? 私の「多言語」習得論Ⅰ
第五章 同族言語から手を広げるのは効率的か?私の「多言語」習得論Ⅱ
第六章 言語を飛び越える言葉たち 私の「多言語」習得論Ⅲ
第七章 実は特殊な英語の立ち位置 私の「多言語」習得論Ⅳ
おわりに
学習している言語のレベルアップをしたいならココを試してみて
読み物としても大変興味深いポイントが沢山あったのですが、今回は特に
第二章の言語習得における「読書」の重要性 私の外国語習得論Ⅱを取り上げたいと思います。
P72 ■「文学書」の言語習得上の実利的意義より
文法の学習とその発展段階に呼応する形でまず、無理のない読み物を並行的に読むことだと私は考えるのである
文法の語形変化などだけを学習するのだけではつらくなるでしょう、、ということです。
それから、外国語というものをまず「机上」である程度のレベルに押し上げるための方法というのは、その言語で書かれた読み物をよみこなせるような
訓練をつんでおくことだと思う。おそらくそれ以外の王道はない
これに積極的に接する努力をすると、その言語を母語として共有している人たちの様々な言語的表現の「手本」や「モデル」を多く収集することができるのである。
この部分を読んだときに思ったのは、国語力をつける方法でも本を読みましょうということが同じように言われているなあ、ということでした。
外国語の見慣れない表現を日本語で把握しながら、この部分が日本語で表現するとこういう意味になるのか、、という異文化体験をしながらする、それが訓練としてとても良いというのです。
(((uдu*)ゥンゥン
大昔に英語の学習にはまっていた時は、音声を聞きながらスクリプトを見て意味がわからないところは音声を止めて、意味を調べてからまたスクリプトを読む
というのをしていました。これだとすごく時間がかかるけれど、「訳本」を読みながらというのは多少は時間短縮にもなるし「意味調べ段階よりも」一段こなれた日本語表現で読み解く訓練にもなるだろうなと思いました。
原語での文語表現は口語とはかなり違いがあるのでそういうことを知るためにも必要な楽しい訓練の一つでもあるのだと思います。
なによりも、「文学;お話し」を言語で読むことが外国語をレベルアップさせることにつながるなんて、学習と言っていいのでしょうか、エンタメです。
学習する言語で、お気に入りの著者さんや本のシリーズを見つけることができたら、もうこれは本格的に学習ではなくなる可能性がありますね。
夢中です。