アラビア語を始めたばかりのときには、それはそれはいろんな疑問がわいてきます。
いま、学んだばかりなのに、これはそのルールと違うよね。
ということが、ぽろぽろと。
今日はその中でも、アラビア語を学びはじめてすぐに出会う小さな疑問「ハザー」なのに「ハーザー」と読むときの記号についてです。
アラビア語で「これは」は何というの?
アラビア語で「これは」というのは ハーザーといいます。
そして字で書くとこうなります。
字だけをみたら、 ハザーではありませんか?
はい、そうなんです、ハザーとかいてあるのですが、これはハーザーと読みます。
どんな言葉でもそうですが、最初に「音」があってそれを表記するために「文字」が発達しました。
なので時々文字のバランスなどの関係で「伸ばす音をあらわすアリフ」が省略されているのかもしれません。
なので、「これは」という男性名詞を指し示す言葉は ハザーと書いてあっても ハーザーと読みます。
ハーザーなのです。
(女性名詞を指し示す言葉は「ハージヒ」になります。)
でも、それでは、ハーザーという言葉をまだ知らない人には不便です。
そこで、アラビア語には発音記号というものがあります。
アラビア語入門などでは、発音記号を文字にくっつけることで、まだアラビア語の単語を覚えていない人でも発音が分かるようになっています。
ハーザーに発音記号をつけてみよう
ه を 「は」と読むために、発音記号を付けて見ようとすると。
**上のほうにでていた、「はー」の文字の形と、この ه の文字の形も違いますが、これはه が変化した形です。
確認はこちらでしてみてください。
↓↓
ファタハ と呼ばれる記号がついて「は」と読みます。
発音記号についての記事はこちらを参照にしてみてください。
↓
アラビア語を読むときの補助記号
ハーと伸ばすためには、ファタハだけではなく、「アリフ」もくっつけます。
文字にアリフをつけると、「あー」と伸ばす音になります。
ハーザーは文字を見ただけでは、音を伸ばすアリフがついていないのです。
でもいくつかの単語はのばす「アリフ」を使わないで音を伸ばす場合があります。
その一つがこの 「ハーザー」です。
アリフの文字を付けないで「あ~」と伸ばす方法
伸ばすAlifを使わないで、ハーザーという場合はこの記号を使います。
「短剣アリフ」といわれる アリフをミニチュア化したものを 「ه 」の上に使います。
短剣アリフについて
いつも思うのですが、アラビア語の文法用語というのは文学的というか詩的な表現が多いです。
日本の文法用語で例えば、「連体修飾語」というのがありますが、実用的な印象がつよいです。
今回のこの、アリフの文字をミニチュア化して文字の上に添える「短剣アリフ」
。
物語に登場する不思議な力を持った剣の名前にでも使われていそうです。
「短剣アリフ」はアラビア語で何というでしょうか。
短剣アリフをアラビア語では 「短いアリフ」ともいったりします。
短い: قصير
短いアリフ: الف قصيرة
短剣というのは、خنجر (khanjar ) といいます。
短剣アリフは الف خنجرية
小さな疑問は発見の宝庫
「これは」というものを指し示す、基本中の基本の言葉を学んでいるときに、この小さな疑問がわいてきます。
小さなアリフをかけば「あ~」と伸ばすんだよと一言で言えば済んでしまう話です。
でも一回気になったことをいちいちしっかりと、知るということは実はアラビア語の興味がむくむくわいてくるポイントになったりするわけです。
短いアリフというところをわざわざ「短剣アリフ」といっているところに、アラビア語文法の不思議な感性というものを感じてしまうのは私だけでしょうか。
アラビア語の文法用語を知ってると起こる良いこととは?
アラビア語の文法用語を知っておくと、近い将来自分でアラビア語の疑問がでたときに、アラビア語ー>日本語で調べることができるので便利です。
できるだけ アラビア語ー>日本語ー>アラビア語ー>日本語
とぐるぐると、いったりきたりできるようにしておくキーワードを知っておくのはいいですよね。
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